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INTRODUCTION

イントロダクション

本国No1大ヒット!

日本の傑作犯罪小説を韓国最強のスタッフ&キャスト陣が映画化!

原作は曽根圭介による同名の犯罪小説。金に取り憑かれ、欲望をむき出しにした人々が激しくぶつかり合う様を描いた本作を、『犯罪都市』『悪人伝』の製作陣が韓国映画界を代表する豪華キャストにより映画化!自らの過去を清算しようとする女に『シークレット・サンシャイン』で第60回カンヌ映画祭主演女優賞に輝く名女優チョン・ドヨン、恋人が残した借金に苦しむ男に『アシュラ』『私の頭の中の消しゴム』のチョン・ウソン、大金の入ったバッグを拾った男を『スウィンダラーズ』のペ・ソンウが演じるほか、『王宮の夜鬼』のチョン・マンシク、『MASTER/マスター』のチン・ギョン、『コンフィデンシャル/共助』のシン・ヒョンビン、『感染家族』のチョン・ガラム、さらに『ハウスメイド』で国内の賞を総なめにした国民的女優ユン・ヨジョンらが集結。大金を巡って二転三転する予測不能の展開が観客を魅了し、本国では興行収入ランキング初登場第1位を記録。ここに新たなクライム・サスペンスの傑作が誕生した!

STORY

ストーリー

大金の入ったバッグが 運命を狂わせてゆく――

失踪した恋人が残した多額の借金を抱えて金融業者からの取り立てに追われるテヨン、暗い過去を清算して新たな人生を歩もうとするヨンヒ、事業に失敗してアルバイトで必死に生計を立てているジュンマン、借金のために家庭が崩壊したミラン。ある日、ジュンマンが勤め先のロッカーの中に忘れ物のバッグを発見する。その中には10億ウォンもの大金が入っていた。地獄から抜け出すために藁にもすがりたい、欲望に駆られた獣たちの運命は――。果たして最後に笑うのは誰だ!?

CAST&STAFF

キャスト&スタッフ

チョン・ドヨン

暗い過去を捨て、新たな人生を始めることを夢見る女

ヨンヒ

チョン・ドヨン
1973年2月11日生まれ。映画『接続 ザ・コンタクト』、『シークレット・サンシャイン』、『ハウスメイド』から『マルティニークからの祈り』に至るまで、韓国映画の女性キャラクター史に数々の出演作品を残す女優。全ての女性が共感する伝統的なメロドラマ、ヒューマンドラマ、そして犯罪映画まで振り幅の大きな様々な役を演じる演技力を持ち、常にそのキャラクターに完全に成り切る彼女は、国内の映画賞を総なめにしただけでなく、2007年には『シークレット・サンシャイン』でカンヌ国際映画祭最優秀女優賞を獲得した。本作では自身のキャラクターに関して「暴力的な男性たちの中で、したたかにうまく立ち回るキャラクターを演じるよう心がけました。これまでにない違った一面の私が見れると思います。」と振り返っている。
主な出演作

【映画】

『君の誕生日』(19)、『男と女』(16)、
『メモリーズ 追憶の剣』(15)、『無頼漢 渇いた罪』(15)、
『マルティニークからの祈り』(13)、『ハウスメイド』(10)、
『シークレット・サンシャイン』(07)、
『ユア・マイ・サンシャイン』(05)、『スキャンダル』(03)、
『ハッピーエンド』(99)、『接続 ザ・コンタクト』(97)

【ドラマ】

「グッドワイフ〜彼女の決断〜」(16)、「プラハの恋人」(05)

チョン・ウソン

失踪した恋人が残した借金を抱える出入国審査官

テヨン

チョン・ウソン
1973年4月22日生まれ。2019年に2大映画賞で最優秀男優賞を獲得したチョン・ウソンは今まさに波に乗っている俳優だ。1997年に映画『ビート』へ出演して以降、様々な映画においてジェームズ・ディーンを思わせる反抗的で孤独な役を演じ、大きな注目を集めた。繊細な表情に熟練された演技力、彼はまさにすべてを兼ね備えた俳優である。直近の出演作『アシュラ』、『ザ・キング』、『鋼鉄の雨』で男らしいカリスマ性を示しただけでなく、『私を忘れないで』や『無垢なる証人』では紳士的で優しい一面も披露する。本作では恋人の残した借金により窮地に追い込まれた男を演じている。「テヨンはこれまで演じてきた中で一番、受け身で優柔不断な役です。男らしく強くあろうともしない。ものすごく人間らしい役です。」とチョン・ウソンは自身の役について語り、キム・テソン監督は「彼の型にはまったイメージからかけ離れた今回の役柄がものすごく楽しかった。」と振り返っている。
主な出演作

【映画】

『鋼鉄の雨2:首脳会談(原題)』(20)、
『無垢なる証人』(19)、『鋼鉄の雨』(18)、
『人狼』(18)、『ザ・キング』(17)、『アシュラ』(16)、
『私を忘れないで』(16)、『神の一手』(14)、『愛のタリオ』(14)、
『監視者たち』(13)、『グッド・バッド・ウィアード』(08)、
『デイジー』(06)、『レストレス~中天~』(06)、
『私の頭の中の消しゴム』(04)、『MUSA -武士-』(01)

ペ・ソンウ

家業を廃業させ、アルバイトで生計を立てる男

ジュンマン

ペ・ソンウ
1972年11月21日生まれ。舞台俳優から役者人生をスタートし、テレビシリーズを経て、スクリーンでも活躍するペ・ソンウ。千の顔を持つ俳優として知られ、常に華々しいパフォーマンスを披露している。『ザ・キング』、『スウィンダラーズ』、『安市城 グレート・バトル』が記憶に新しい彼は、2019年には怪異に立ち向かう神父を演じた『メタモルフォーゼ/変身』で主演を見事に務めあげた。本作では様々な困難に直面する“普通の男”を演じている。「彼は暗く底の見えない沼地を一歩ずつ進んでいくような人です。」と自身のキャラクターについて語っている。
主な出演作

【映画】

『メタモルフォーゼ/変身』(19)、『安市城 グレート・バトル』(18)、
『スウィンダラーズ』(17)、『ザ・キング』(17)、
『奴隷の島、消えた人々』(16)、『リバイバル 妻は二度殺される』(15)、
『造られた殺人』(15)、『インサイダーズ/内部者たち』(15)、
『ビューティー・インサイド』(15)、『尚衣院-サンイウォン-』(14)、
『マルティニークからの祈り』(13)

【ドラマ】

「ライブ ~君こそが生きる理由~」(18)

ユン・ヨジョン

築いてきたものを失い、認知症を患ったジュンマンの母

スンジャ

ユン・ヨジョン
1947年6月19日生まれ。国民的女優のユン・ヨジョンは『ハウスメイド』、『蜜の味 〜テイスト オブ マネー〜』、『バッカス・レディ』など60代を過ぎてからも意欲的な作品への出演を続けてきた。彼女はウォシャウスキー姉妹が手掛けたドラマ「Sense8/センス8」への出演を決断したように、いかに小さな役でも挑戦する価値があれば引き受ける。『藁にもすがる獣たち』では認知症を患う老いた母親を演じ、共演したチョン・ドヨンは「台本を読みながらユン・ヨジョンさんが演じている姿を思い浮かべた。」と語る。高齢にも関わらず最後のアクションシーンでは自らスタントをこなし、俳優としての力量を披露している。
主な出演作

【映画】

『ミナリ』(20)、『チャンシルさんには福が多いね』(19)、
『それだけが、僕の世界』(18)、『バッカス・レディ』(16)、
『自由が丘で』(14)、『蜜の味 ~テイスト オブ マネー~』(12)、
『ハウスメイド』(10)、『ファン・ジニ 映画版』(07)、
『ユゴ 大統領有故』(05)、『浮気な家族』(03)、
『死んでもいい経験』(90)、『蟲女』(72)、『火女』(71)

【ドラマ】

「Sense8/センス8」(15-18)、「ディア・マイ・フレンズ」(16)、
「女王の教室」(13)

チン・ギョン

家計のやりくりで頭を悩ませるジュンマンの妻

ヨンソン

チン・ギョン
1972年3月27日生まれ。映画『MASTER/マスター』、『ベテラン』、『目撃者』やドラマ「たった一人の私の味方」などでスクリーンとブラウン管を行き来し、作品ごとに異なる名演を披露する。本作では生活苦に悩まされながらも、家計のために身を粉にして働く妻ヨンソンに扮し、観客の視線を引き付ける。
主な出演作

【映画】

『目撃者』(18)、『レッスル!』(17)、『MASTER/マスター』(16)、
『恋するインターン ~現場からは以上です!~』(15)、『暗殺』(15)、
『ベテラン』(14)、『監視者たち』(13)

【ドラマ】

「浪漫ドクター キム・サブ2」(20)、「たった一人の私の味方」(18)、
「キャリアを引く女 ~キャリーバッグいっぱいの恋~」(16)、
「むやみに切なく」(16)、「オー・マイ・ビーナス」(15)、
「ディア・ブラッド~私の守護天使」(15)、「ピノキオ」(14)

シン・ヒョンビン

株式投資の失敗により、家庭が崩壊した主婦

ミラン

シン・ヒョンビン
1986年4月10日生まれ。2010年に『バンガ?バンガ!』で高い倍率を勝ち抜いてスクリーンデビューを飾り、百想芸術大賞新人賞を受賞するなど高い評価を得る。その後、ヒョンビン、パク・ジョンミン、ハ・ジョンウ、チャ・スンウォンなど映画界を代表する俳優たちとの共演を飾った。優雅で都会的なイメージと確かな演技力で観客の心を掴んだ彼女が本作でその魅力を存分に発揮する。
主な出演作

【映画】

『クローゼット』(20)、『がんばれ!チョルス』(19)、
『PMC:ザ・バンカー』(18)、『コンフィデンシャル/共助』(17)、
『辺山(原題)』(17)、『名もなき復讐』(15)、
『バンガ?バンガ!』(10)

【ドラマ】

「「賢い医師生活」(20)、「ミストレス~愛に惑う女たち~」(18)、
「推理の女王」(17)、「天地人~チョンジイン~」(12)、
「ペク・ドンス」(11)

チョン・ガラム

ミランと暮らすことを夢見る不法滞在者

ジンテ

チョン・ガラム
1993年2月23日生まれ。スクリーンデビューを飾った『4等(原題)』で第53回大鐘賞新人男優賞を受賞し、映画界のライジングスターとして急浮上した。『詩人の恋』の心を揺さぶる名演や、ドラマ「恋するアプリ Love Alarm」のロマンチックな姿まで多彩な魅力を披露して大きな注目を集めている。本作ではこれまでのイメージを脱ぎ捨てた全く違う姿を披露する。
主な出演作

【映画】

『チョ・ピロ 怒りの逆襲』(18)、『感染家族』(18)、
『毒戦 BELIEVER』(18)、『詩人の恋』(17)、『4等』(15)

【ドラマ】

「椿の花咲く頃」(19)、「恋するアプリ Love Alarm」(19)、
「ミストレス~愛に惑う女たち~」(18)、
「風の便りに聞きましたけど!?」(15)

チョン・マンシク

債権者たちを絶望の底に落とす金融業者

ドゥマン

チョン・マンシク
1974年12月11日生まれ。舞台俳優として役者としてのスキルを磨き上げた俳優チョン・マンシクは、ジャンル問わず多くの映画を助演として支えてきた。『生き残るための3つの取引』から『哀しき獣』、『インサイダーズ 内部者たち』、『アシュラ』に至るまで、時には主役を食う存在感を示してきた。『藁にもすがる獣たち』では借金を滞納した人たちの手足を平気で切り落とす残忍な金融業者を演じ、彼のキャリアの中でも最も危険な役を演じきった。
主な出演作

【映画】

『金の亡者たち』(19)、『王宮の夜鬼』(18)、
『ありふれた悪事』(16)、『アシュラ』(16)、『隻眼の虎』(15)、
『最後まで行く』(14)、『群盗』(14)、『7番房の奇跡』(13)、
『ウンギョ 青い蜜』(12)、『哀しき獣』(10)、
『生き残るための3つの取引』(10)、『息もできない』(08)

【ドラマ】

「マン・ツー・マン ~君だけのボディーガード~」(17)、
「タンタラ ~キミを感じてる」(16)

キム・ヨンフン

監督・脚本

キム・ヨンフン

短編やドキュメンタリーで経験を積み、『藁にもすがる獣たち』で長編デビューを飾った。彼はこれまで細やかな映画美術や研ぎ澄まされたキャストの感情表現で称賛を受けており、本作においても自身の強みを柔軟に取り込んでいる。「悪魔たちが集い、荒れ果てつつあるこの現代社会の断面図を、本作を通して見せたかった。」とキム・ヨンフン監督は本作についての意図を語っている。

原作

曽根圭介

1967年静岡県生まれ。早稲田大学商学部中退。サウナ従業員、漫画喫茶店長、無職時代を経て、執筆活動を開始する。2007年、「鼻」で第14回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞。さらに、『沈底魚』で第53回江戸川乱歩賞を受賞し、みごとダブル受賞を果たす。2009年、「熱帯夜」で第62回日本推理作家協会賞・短編部門を受賞し、新鋭ミステリー作家として注目を集める。その他の著書に『あげくの果て』(文庫化にあたり『熱帯夜』に改題)『図扡反転』(文庫化にあたり『本ボシ』に改題)『殺し屋.com』(文庫化にあたり『暗殺競売』に改題)『TATSYMAKI 匿名捜査対策室7係』『工作名カサンドラ』『黒い波紋』『腸詰小僧 曽根圭介短編集』がある。

COMMENT

韓国映画、特にノワール作品のファンなので、拙作『藁にもすがる獣たち』の映画化オファーをいただいたときは天にも昇る心地でした。以来、完成を楽しみにしていましたが、一方で、過度の期待は禁物だと自分を戒めてもいました。なぜなら、拙作には小説ならではの仕掛けがあるため、実写化するにあたって大幅に改変されてしまうだろうと覚悟していたからです。しかし、脚本も手がけられたキム・ヨンフン監督は、その問題を巧みな手法で解決し、原作の構成を生かしつつ、本作をすばらしい娯楽作品に仕立てあげました。お見事です。恐れ入りました。

そして豪華なキャスト。いずれもキャラの立った名演・怪演で、私の脳内にあった作中人物のイメージは、もはやことごとく彼らの顔に切り替わっています。

実をいうと、私は今、本作を手本にして原作を書き直したいと、半ば本気で思っています。

曽根圭介