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『私にも妻がいたらいいのに』以来、18年ぶりの共演を果たした韓国映画界を代表するトップ俳優ソル・ギョングとチョン・ドヨン。大事な子供を亡くした喪失感と切ない愛を抱きながら生きる遺族の姿を名優にふさわしい渾身の演技と真心で熱演。更には『シークレット・サンシャイン』をはじめ世界の映画界を魅了する巨匠イ・チャンドン監督のもとで経験を積んだ新鋭イ・ジョンオン監督が長編デビューを飾る。監督自身がボランティア活動を通じて長い期間、遺族と接する中で生まれた本作は韓国全土が悲しみに包まれた2014年4月16日、修学旅行中の高校生ら300人以上が犠牲となったセウォル号沈没事故を初めて正面から取り上げた作品の誕生でもあった。亡くなった息子の近づいてくる誕生日を軸に、共に記憶し、悲しみを分かち合うことがどれだけ生きていく上での励みになるか、忘れられない傷を持つすべての人々に寄り添う、温かな感動作となっている。

STORY

2014年4月16日...この世を先に去った息子スホへの恋しさを抱きながら生きるジョンイルとスンナム。やがて1年にたった1日だけのスホの誕生日が近づいてくる。母スンナムは主役不在の誕生日は息子がいない現実を認めるようで怖くてたまらない。一方、ある事情により息子が亡くなった日に父親としての役目を果たせなかった父ジョンイルは、家族に対して罪悪感を抱えたまま、あの日から2年後に韓国に戻ってくる。彼にとってすべてが見慣れない現実の中、家族と一緒にスホの誕生日を迎えるが...。

CAST & STAFF

家族に申し訳なさを感じている父親

ジョンイル

海外で働き長い間家族と離れて暮らしてきた。 自分似の息子スホがこの世を去った日、家族のそばにいられなかったことを申し訳なく思っている。 韓国に帰国したが、冷たいスンナムと少しよそよそしいイェソルの心を開こうと少しずつ近づいていく。 スホの誕生会の話を聞き、その日はスホも来るという希望を抱いている。

ソル・ギョング

韓国映画界を代表する俳優として出演作品ごとに評壇と観客の愛を一身に受けてきた。2000年『ペパーミント・キャンディー』で強烈な印象を残して新人俳優賞を総なめにし、2002年公開作「オアシス」で2003年第29回シアトル国際映画祭主演男優賞を受賞した。
2002年には歴代韓国映画の中で最高のキャラクターの1つにあげられる「カン・チョルジュン」を生み出した映画『公共の敵』で大鐘賞映画祭主演男優賞、青龍映画賞主演男優賞、百想芸術大賞映画大賞を受賞した。
『シルミド/SILMIDO』『TSUNAMI -ツナミ』『監視者たち』などさまざまな作品で骨太な演技を披露し、卓越した個性を構築してきたソル・ギョングは『名もなき野良犬の輪舞』で演技人生第2の全盛期を築き、『殺人者の記憶法』『1987、ある闘いの真実』『悪の偶像』などの作品を通じて毎回多様な演技を披露、修飾語が必要ない「忠武路(チュンムロ)を代表する俳優」としての位置を強固にしている。 今回の作品では家族に対する申し訳ない気持ちと切なさが共存する父親の複雑な心境を感性豊かに繊細な演技で完璧に表現。観客の深い共感を得るだろう。

亡き息子への恋しさを抱きながら生きる母親

スンナム

息子スホを失った傷の痛みに黙々と耐えながら娘イェソルと生きているスンナムだが、スホに対する恋しさは日に日に増していく。戻ってきた夫ジョンイルのせいではないと分かっていても訳もなく悔しくてなかなか心を開くことができない。スホの誕生会を拒む理由は誰にも言っていないが、誕生会を開けばスホとの別れを認めることになるし、スホによくしてやれなかった申し訳なさもある。

チョン・ドヨン

ジャンルや素材を問わず出演作品ごとに魅力的なキャラクターを生み出す自他共に認める今を代表する俳優だ。1997年デビュー作『接続 ザ・コンタクト』で卓越した存在感を見せつけ大鐘賞新人女優賞、青龍映画賞新人女優賞を受賞した。
2作目の映画『我が心のオルガン』では青龍映画賞主演女優賞(原:女優主演賞)を受賞、『ハッピーエンド』『スキャンダル』『血も涙もなく』『初恋のアルバム~人魚姫のいた島~』『ユア・マイ・サンシャイン』などチョン・ドヨンでなければできない変身を繰り返し、韓国映画を代表する俳優となった。
イ・チャンドン監督の『シークレット・サンシャイン』で韓国俳優として初めて第60回カンヌ国際映画祭で主演女優賞受賞という栄光を手にし、2014年開催された第67回カンヌ国際映画祭では韓国人俳優では初めてコンペティション部門審査員に任命され、名実共に「カンヌの女王」として注目された。3年ぶりのスクリーン復帰作『君の誕生日』では誰もが認める熱い感性で演じ、観客の心を揺さぶるだろう。